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『ムーミン谷の名言集(講談社文庫)』は、迷った時に気付きを与えてくれる一冊

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先日、Amazonほしい物リストからプレゼントして頂いた『ムーミン谷の名言集(懇談社文庫)』。ムーミンファンは勿論ですが、ムーミンファンならずともぜひお家の本棚に加えて頂きたい一冊でしたので、ご紹介をさせて頂きます。

届いたときの感動の様子はこちら>>【感謝】Amazonほしい物リストから4度目のプレゼントが届いたよ 

 

▼アイキャッチ画像に写っている、お気に入りのキーフック

『ムーミン谷の名言集』は、100%の名言が載っている訳ではない

最初に断っておくと、『ムーミン谷の名言集』には、いつでも誰もが共感できたり勇気づけられたりする名言が載っている訳ではありません

どちらかというと、人によって解釈や捉え方が違う言葉だったり、その時の状況や心情によっても捉え方が変わったり・・・。100人が100通りの味わい方ができる本になっています。

たとえばこちらの台詞。

いっときますけど、台所のテーブルを庭にうつしただけでは、ムーミンママにはなれないんですからね(ミムラねえさんがフィリヨンカニ『ムーミン谷の十一月)

これ、「なんのこっちゃ、よく意味が分からない」と思う人もいるだろうし、例えば子育て中のお母さんは「我が子も同じような気持ちでお手伝いをしてくれているなぁ」と微笑ましく思うかもしれないし、またある人にとっては「上辺だけ憧れの人を真似ても意味がないんだ」なんて気付きを与えられるかもしれません。

その人のその時のシチュエーションに合わせて、ある言葉が寄り添ってくれたり、離れていったり、新しい気付きをもたらしてくれる、そんな素敵な名言集になっているのです。そういうところも含めて、ムーミン谷らしい本という気がします。

 

トーベ・ヤンソン自身による挿絵が素敵

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文庫本であるにも関わらず、約2ページに1つ以上、トーベ・ヤンソンのイラストが描かれており、一気にムーミンの世界に引き込まれます。やっぱりイラストがあると、更にムーミンの世界観が広がりますね。

どんな場面でキャラクターたちがその台詞を言ったのかが、少しイメージでき、その後原作ではどんなことが起こるのか、他にはどんな話をしていたのか、ちょっと気になってしまいます。

 

すぷやん的・心に残った名言5選

ムーミン谷流・人間哲学

パンケーキにジャムをのせて食べる人が、そんなに危険人物であるわけがありません。(『たのしいムーミン一家』)

世の中には色々な人がいるけれど、総じて「パンケーキにジャムをのせて食べる人は、そんなに危険人物ではない」と言い切ってしまうおおらかさ。でもなぜか「確かに」と納得させられてしまう、説得力があります(笑)。

世の中の大抵の人は、パンケーキにジャムやマーガリンを塗って食べることを考えると、どんな人であっても100%凶悪な人物なんて存在しない・・・ということなのでしょうか。でも逆に「最近の凶悪殺人事件などのニュースをムーミンママが見たら、なんて言うんだろう・・・」なんて考えさせられてしまったり。

 

なにもかもいつもと同じでなくてはいけない、なんてことはない 

「ここは、わけのわからないものだらけだわ」

ムーミンママが、ひとりごとをいいました。

「だけど、なにもかもいつもと同じでなくてはいけない、なんてことは、ないのですものね?」(『ムーミン谷の夏まつり』)

なにもかもいつもと同じって、つまらないようだけど居心地が良かったりします。でも、いつも一緒というわけにはいかないし、同じようなことが起こるとは限らない。変化や例外を受け入れる姿勢って、とっても大事ですよね。

特にこの台詞を、一般的に一家の秩序やルールを保つ象徴である「ママ」が言っているのがまた、とても良いなぁと思うのです。

 

堕落の人生を、100%否定はしない

ムーミンママに言わせれば

「堕落の人生なんて、楽しくさえないに、決まっています」

ということですが、パパは、そんなにきっぱりしたことは、いいませんでした。(『ムーミン谷の仲間たち』)

これは読んでいて、思わず微笑んでしまった言葉。きっとムーミンパパは「堕落の人生」っていうのを経験したことがあって、それはそれで、それなりに楽しかったり良いものであることも知っているんじゃないかなぁ〜と思います(笑)。

それは、「堕落の人生」を経験したことがない人に説明しても、決して理解してもらえないことも分かっていて、パパはあえて口をつぐんだんじゃないかなぁ〜と。

・・・ん?もちろん、私自身は「堕落の人生」なんて何のことやらさっぱり分かりませんが?(笑)

 

怒ることだって、大切な人間の感情

「この子、怒ることも、できないのよ」

ちびのミイが、いいました。

「それが、この子の悪いところだわね」(『ムーミン谷の仲間たち』)

私は、きっぱりはっきり物を言うミイちゃんが大好きです。

喜怒哀楽。怒りを溜め込んだり、いきなり爆発させたりするのは良くないけど、どれも人間の大切な感情であって、一つ欠けてしまってもやっぱり人間らしくないんじゃないかなぁ〜と思います。

 

自由はあなたの心の中にある?

「だれかを崇拝しすぎると、ほんとうの自由は、得られないんだぜ」(スナフキン『ムーミン谷の仲間たち』)

例えば、「自由な生き方」を提唱しているカリスマAさんに憧れて、彼の言葉に影響を受けたり、生き方を真似してみる。でもそれが度を越してしまうと、彼の思想や言葉に縛られてしまって、かえって自由を見失ってしまう・・・。

文字で読むと本末転倒って分かるんですが、これって意外と世の中でよくある話なんじゃないかなぁ?と思ったりもします。自由に生きたいけど、ある程度何かに依存しないと生きていけないこともありますしね〜。

 

まとめ

ということで、『ムーミン谷の名言集(講談社文庫)』には、ムーミンキャラクターたちの、十人十色なものの考え方や人生観が詰まった本

「こういう風に考えなさい」じゃなくて、あくまで「ムーミンたちはこんなことを言っているよ」っていうスタンスが魅力。ぜひ、ムーミンファンじゃない方も読んでみて、色んな感想を持ってもらいたいなぁ〜と思います。

悩んでるとき、迷ってるとき、忙しくて心に余裕がないとき、この本のどこかに人生のヒントとなる言葉が隠れている・・・かもしれない(笑)、そんな一冊。